人は一晩で、コップ1杯分ほどの汗をかきます。それが布団に吸われ、マットレスに移り、下に抜けられずに溜まる。これが梅雨のベッドの正体です。対策は、乾かすことではなく、抜け道をつくること。
朝の3分で、その日の湿気は抜ける
起きたら、まず布団をめくってください。掛け布団をベッドの端に掛け、シーツを半分はがして、マットレスの面を空気にさらします。この状態で、窓を10cmだけ開けて3分。
3分で足ります。人がいないあいだに、湿った空気は上へ抜けます。閉め切ったまま出かけると、夜の湿気がそのまま夜まで残ります。
ベッドメイクをきれいに整えたくなる気持ちは分かります。けれど梅雨のあいだは、整えないほうが長持ちします。
マットレスの下が、一番危ない
湿気が溜まるのは、マットレスの裏です。床と接している面は、空気が動かず、結露します。ここに黒い点が出たら、それはカビです。
すのこベッドなら、床下に空気が通るので、この問題は起きにくくなります。すのこの隙間は、5mm以上あるものが理想。隙間が狭いと、通気が止まります。
床置きのマットレスの場合は、除湿シートを敷いてください。シートは、マットレスの全面に敷くのではなく、70%ほどの面積にとどめます。全面に敷くと、逆に湿気が逃げません。
| ベッドの形 | 通気 | 梅雨の対策 | 手間 |
|---|---|---|---|
| すのこベッド | よい | 月1回、裏を確認 | 小 |
| 床板ベッド | 普通 | 除湿シート+月1回立てる | 中 |
| マットレス直置き | 悪い | 週1回立てて乾かす | 大 |
| 布団(押し入れ収納) | 普通 | 月1回、天日干し | 中 |
除湿シートは、月に1度干す
除湿シートは、敷きっぱなしにすると効果が落ちます。吸った湿気を放出しないと、ただの板になります。
月に1度、晴れた日にベランダへ出して、2時間干してください。表裏を返すと、より早く乾きます。乾かしたあとは、触ってさらっとしていれば復活しています。
シートの寿命は、およそ3年。表面がぼろぼろになってきたら、交換時期です。1,000円前後で買えるので、3年に1度の出費と考えてください。
枕は、週1回の陰干しで足りる
枕は、顔の汗と皮脂を直接吸います。天日干しすると、紫外線で生地が傷むので、陰干しが基本です。
週に1度、風通しのよい場所に立てかけて、2時間。これだけで匂いが戻りません。枕カバーは、週1回の洗濯を。夏は週2回に増やしてください。
中材がポリエステルなら、洗濯機で丸洗いできます。ただし、乾燥に12時間はかかります。梅雨の時期に洗うと乾かないので、晴れた日を選んでください。
寝室の湿度は、50〜60%で保つ
寝室の湿度が65%を超えると、寝ているあいだに汗をかき、それが布団に残ります。50〜60%が、寝苦しくも乾きすぎもしない範囲です。
エアコンの除湿は、風を直接ベッドに当てないでください。体が冷えて、逆に汗をかきます。風向きを上向きにして、部屋全体の湿度を下げるイメージです。
除湿機を使うなら、寝る1時間前から運転して、就寝時には止める。音が気になる場合も、これで快適になります。
シーツの素材も、湿気に効きます。ポリエステル混のシーツは乾きが早いですが、汗を吸わずに表面に残します。綿100%は汗を吸いますが、乾きは遅い。梅雨は綿、真夏はリネンかガーゼが現実的です。敷きパッドは、通気性のあるメッシュ状のものを選ぶと、マットレスまで湿気が届きにくくなります。
ベッドの位置も見直してください。壁にぴったり寄せていると、背面の空気が動きません。5cm離すだけで、壁とベッドのあいだに通り道ができます。これだけで、カビの発生率は変わります。
よくある質問
Qマットレスは何年で替えるべきですか?
6〜8年が目安です。梅雨の湿気が多い環境なら、5年でへたりが出ます。
Qカビが生えたマットレスは使えますか?
表面の点状カビなら、アルコールで拭いて乾かせば使えます。裏面全体に広がっている場合は、交換してください。
Qすのこベッドなら、対策は不要ですか?
通気は確保できますが、油断は禁物です。月に1度はマットレスを立てて、裏を確認してください。
Q布団乾燥機は必要ですか?
梅雨の時期だけなら、レンタルでも足ります。週1回、30分かければ、かなり違います。
Q寝室のカビ臭さが取れません。
壁とカーテンを確認してください。ベッドより、壁・カーテン・畳にカビが移っていることが多いです。
ベッドは、毎日8時間を過ごす場所です。梅雨の3ヶ月を乗り切れば、秋は乾いた寝具で眠れます。次は、在宅ワークのデスク周りを整える話をまとめています。



