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父が、椅子から立てなくなった日
3年前、父は70歳でした。リビングのソファから立ち上がるとき、手をついて、2回目で立てました。
ソファの座面は、床から38cm。低すぎました。膝が90度より深く曲がり、体重を支える力が必要になります。
座面を測ると、38cm。理想は40〜43cm。5cmの差ですが、立ち上がる力は1.5倍ほど変わります。
高さを、測り直した
まず、椅子を替えました。座面43cm、肘掛け付きのもの。肘掛けに手を置くと、腕の力も使えます。
次に、ベッドです。高さ45cmのフレームに、厚み20cmのマットレス。合計65cmになりましたが、これは高すぎました。立ち上がるときに足が届かず、乗るのに苦労しました。
ベッドは、床から45〜50cmが適切です。マットレスの厚みを含めて、この範囲に収めます。父の場合は、フレームを35cmにして、ちょうどよくなりました。

動線を、短くした
次に、動線です。父は、トイレに夜中に2回起きます。ベッドからトイレまで、8mありました。
家具を寄せて、通路を直線にしました。途中にあったチェストを別の部屋に移し、4mまで短くしました。
動線を短くするときは、曲がる回数を減らします。曲がり角が多いと、手をつく場所が変わります。直線なら、壁づたいに歩けます。
手すりと、足元の明かり
手すりは、廊下とトイレの入口に付けました。高さは床から75cm。立ち上がるときに、自然に手が届く高さです。
照明は、足元を照らすものを足しました。天井の照明だけだと、足元が影になります。フットライトを、床から20cmの高さに。
照度は、200lxあれば足ります。明るすぎると、目が覚めて寝つけなくなります。2700Kの暖色を選んでください。
家具を、3割減らした
最後に、家具を減らしました。使っていない棚2台、テーブル1台、椅子2脚。部屋が広がり、歩く場所が増えました。
シニアの家は、家具が多いと危険です。角にぶつかり、コードにつまずきます。家具は、必要なものだけにしてください。
物を、手の届く場所に
棚の高さも見直しました。父が使う物は、床から40〜140cmの範囲に。それより上と下は、使わない物を置きます。
よく使うものは、胸の高さ(床から100cm前後)に。ここが、最も負担が少ない高さです。
重いものは、腰の高さに置きます。床に置くと、かがむ動作が必要になります。
椅子を、もう1脚
父は、台所に立つ時間が長いです。20分ほど、料理をします。立っているのがつらい日は、椅子を出して座りながら作業するようになりました。
高さ65cmのスツールを1脚、台所に置きました。立つのと座るの中間で、作業がしやすい高さです。
椅子の硬さも、選ぶ基準
座面が柔らかいと、腰が沈んで立ち上がりにくくなります。硬めの座面か、薄いクッションを敷いたものを選んでください。
座面の奥行きは、40cmまで。深いと、背もたれに尻が届かず、前かがみになります。
肘掛けは、必須です。立ち上がるときに、肘で体重を支えられます。肘掛けの高さは、座面から20〜25cm。
よくある質問
Q手すりは、自分で付けられますか。
下地のある壁なら付けられます。石膏ボードだけの壁には、補強が必要です。業者に頼むと、1か所1万〜2万円です。
Qソファを替えずに、立ち座りを楽にする方法は。
座面に硬めのクッションを置き、高さを5cm上げます。肘掛けがない場合は、テーブルを近くに置いて手をつきます。
Qベッドから布団に替えたほうがいいですか。
ベッドのほうが楽です。布団は、立ち上がるときに床に手をつく必要があります。膝に負担がかかります。
Q照明は、いくつ付ければいいですか。
部屋ごとに、天井1つと足元1つ。廊下は、3mごとに1つが目安です。
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