狭さは、面積ではなく、視線の抜けで決まります。壁と床が連続して見えると、人は広いと感じます。家具が床を分断すると、狭く感じます。
低く、細く、床を見せる
この3つが、すべての基本です。
低く。背の高い家具は、天井を下げて見せます。腰の高さ(80cm以下)の家具を中心にすると、部屋が広く見えます。
細く。脚の細い家具は、床の面積を残します。太い脚は、それだけで圧迫感が出ます。
床を見せる。ベタ置きの家具は、床を隠します。脚付きなら、下に8cmの隙間ができ、床が続いて見えます。
7つの工夫
1. 背の高い家具は、1点だけ。本棚か、ハンガーラックか。2つ以上あると、部屋が狭くなります。どうしても必要な場合は、同じ壁に並べると、視線が一箇所にまとまります。
2. 脚付きの家具を選ぶ。ソファ、チェスト、テーブル。脚が10cm以上あると、床が8cm見えます。この8cmが、圧迫感を大きく減らします。
3. 家具を壁から5cm離す。壁とのあいだに影ができ、奥行きが出ます。ぴったり寄せると、壁と家具が一体化して、圧迫感が増します。
4. カーテンは天井付け。窓の上10cmから吊ると、天井が高く見えます。窓の幅より左右20cm広く取ると、窓が大きく見えます。
5. 鏡は窓の対面。光を反射して、部屋が明るく、広く見えます。全身鏡なら、幅40cm、高さ120cmで十分です。
6. ラグは床の6割まで。部屋全体に敷くと、床が見えず狭く見えます。ソファの前脚が乗る大きさに。
7. 照明は低く。天井の照明だけだと、影がなく、平面的に見えます。フロアランプを1つ足して、光源を下げると、天井が高く感じます。
| 工夫 | 効果 | 必要なもの |
|---|---|---|
| 背の高い家具を1点に | 視線がまとまる | なし |
| 脚付き家具 | 床が8cm見える | 買い替え |
| 壁から5cm | 奥行きが出る | なし |
| カーテン天井付け | 天井が高く見える | 突っ張り棒 |
| 鏡を窓の対面 | 光が反射する | 鏡1枚 |
| ラグは6割 | 床が続いて見える | サイズ選び |
| 照明を低く | 陰影が出る | フロアランプ |
色を、床と揃える
家具の色が、床の色と近いと、境目が分かりにくくなります。境目が曖昧だと、空間が広く感じます。
オークの床なら、家具もオークかベージュ。濃いウォルナットの家具を置くと、そこだけ浮いて、部屋が分断されます。
どうしても濃い色を置きたいなら、床に近い場所へ。壁際に置くと、視線が壁で止まって、圧迫感が出ます。
物を隠す場所を、1つつくる
狭く見える最大の原因は、物の量です。家具より、小物のほうが圧迫感を与えます。
目に入る物を、10個以下にしてください。テレビ、ソファ、テーブル、ランプ、植物2つ、時計、絵1枚。これで8つです。
それ以外は、扉付きの収納へ。オープン棚は、3割を空けても、物が多ければ狭く見えます。
配置は、壁づけか、L字か
狭い部屋の配置は、2パターンで考えます。
壁づけは、家具を1面にまとめる方法です。反対側の壁と床が丸ごと空くので、一番広く見えます。6畳以下なら、これが基本です。
L字は、2面に分ける方法です。ソファとテレビを直角に置くと、中央に空間ができます。ただし、角に物が溜まりやすく、掃除が行き届きません。7畳以上で、家具が少ない場合に向きます。
どちらも、部屋の中央を空けることが目的です。中央に家具を置くと、視線が遮られ、狭く見えます。
照明の当て方で、奥行きを出す
1つの照明で部屋全体を照らすと、影がなくなり、壁と床の境目が消えます。境目が消えると、空間の広がりが分からなくなります。
フロアランプを、部屋の奥の角に置いてください。手前は暗く、奥が明るくなると、人は奥行きを感じます。逆に、手前だけを明るくすると、奥が暗く、狭く感じます。
ダウンライトがある部屋なら、奥の1つだけ点けて、手前は消す。これだけで、部屋の印象が変わります。
よくある質問
Q6畳で、ベッドとソファは両方置けますか?
置けます。ベッドを壁づけにし、ソファは脚付きの2人掛け(幅140cm)まで。通路60cmを残してください。
Q鏡は、何枚まで置けますか?
1枚です。2枚以上だと、視線が分散して、落ち着かなくなります。
Qカーテンを天井付けにできない場合は?
突っ張り棒を使います。窓の上10cmの位置に設置できれば、同じ効果が出ます。
Q天井が低い部屋は、どうすればいいですか?
照明を下げて、天井を明るくしないことです。天井が明るいと、低さが目立ちます。フロアランプ中心に。
Q観葉植物は、大きいもののほうがいいですか?
狭い部屋なら、高さ120cmまで。それ以上は、天井を下げて見せます。
広さは、面積ではなく、見え方です。次は、シリーズ家具のメリットについてまとめています。






