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狭い玄関をすっきり見せる、マンションの実例

玄関のインテリアは、靴をどこに置くかで決まります。休日の午後、宅配便の人が来て、扉を開けた瞬間に少し慌てた。靴が12足、傘が3本、まだ開けていない段ボールが2つ。人が立てる場所は、40cmほどしか残っていない。

狭い玄関をすっきり見せる、マンションの実例

玄関は、部屋の印象を決める場所ではありません。毎日、靴を脱いで、置いて、また履く。その反復が滞りなく回るかどうかだけが問題です。そして、その反復が回らない原因は、ほぼ寸法です。

玄関は「収納」ではなく「処理場」だ

玄関に棚を足しても、靴は減りません。増えるのは置き場所だけです。処理場として見ると、必要なのは3つ。脱いだ靴を一時的に置く場所、明日履く靴を置く場所、季節外の靴を眠らせる場所。この3つが分かれていないから、玄関が詰まります。

マンションの玄関は、土間の奥行きが90cm、幅が110cmというのが一般的です。ここに下駄箱を置くと、残るのは奥行き40cm。人がしゃがんで靴を脱ぐには、60cmは欲しい。つまり、奥行き30cm以下の下駄箱を選ばないと、そもそも動作が成立しません。

最初に測る3つの数字

買う前に、メジャーで3箇所を測ってください。この3つを無視して選ぶと、9割は失敗します。

1つ目は、土間の奥行き。扉の内側から、上がり框(あがりかまち)までの距離です。90cmなら下駄箱の奥行きは30cmまで。120cm以上あるなら45cmも選べます。

2つ目は、扉の開く方向と幅。内開きの扉は、開いたときに奥行き60cmぶんを奪います。下駄箱を置く位置によっては、扉が当たって開かなくなります。

3つ目は、上がり框の高さ。ここが15cm以上あると、腰を掛けて靴を履けます。高さが足りない場合は、低めのスツールを1脚置くだけで、朝の支度が変わります。

測る場所 基準になる数字 判断
土間の奥行き 90cm / 120cm 30cm以下の薄型か、45cmが選べるか
扉の開く幅 60cm 内開きなら下駄箱の位置をずらす
上がり框の高さ 15cm 足りなければスツールを1脚
通路の幅 60cm ここが残らないと毎日ぶつかる

下駄箱は3タイプから選ぶ

下駄箱は、大きく3つに分かれます。それぞれ向いている玄関が違います。

薄型(奥行き30cm以下)。マンションの9割はここ。扉が跳ね上げ式かスライド式で、靴は横向きに収めます。ただし、27cm以上のスニーカーは入らないことがあるので、内寸を必ず確認してください。

オープンラック(奥行き25cm)。扉がないぶん、圧迫感が出ません。靴を3〜4足だけ出しておき、残りは別の場所にしまう前提。玄関が狭いほど、この割り切りが効きます。

可動棚(奥行き35〜45cm)。棚板の位置を変えられるので、ブーツも入ります。戸建てか、土間に余裕があるマンション向け。重量は1段あたり15kgが目安です。

タイプ 奥行き 向いている玄関 注意点
薄型 30cm以下 土間90cmのマンション 27cm以上の靴は要確認
オープンラック 25cm前後 幅が狭く扉を開けたくない 収納量は少ない
可動棚 35〜45cm 土間120cm以上、戸建て 1段15kgまで

3つの実例で見る

実例1:一人暮らし、6畳+玄関2畳

靴は4足だけ出しています。スニーカー2足、革靴1足、雨の日用1足。残りはベッド下のケースへ。下駄箱は奥行き28cmの薄型で、上には鍵と宅配物のトレイを1つ。

傘はフックを1つだけ壁に付けて、1本しか掛けない場所にしています。2本掛けられると、3本目が床に置かれます。

実例2:夫婦二人、玄関3畳

靴は共に3足ずつ、計6足。土間の奥行きが110cmあったので、奥行き35cmの可動棚を置き、その上を「置き場」にしました。郵便物、充電器、翌日のゴミ。ここに物を置けると分かっていると、リビングに流れません。

鏡は下駄箱の扉に貼るタイプ。出かける前の確認が、その場で完結します。

実例3:子ども2人、玄関4畳

ランドセルと上履きの置き場を、床から90cmの高さに固定しました。フック2つと、A4が入るトレイ1つ。帰宅した子どもが、しゃがまずに置ける高さです。

靴は成長でサイズが変わるので、可動棚にして正解でした。棚板を年2回、春と秋に動かしています。

下駄箱の中を整理して靴を3足だけ出した状態
下駄箱の中を整理して靴を3足だけ出した状態

鏡と照明で、玄関は変わる

鏡は、扉の内側か、下駄箱の上に置くタイプが現実的です。壁に穴を開けられない賃貸なら、突っ張り式か、扉に貼るタイプ。幅40cm、高さ120cmあれば、全身が映ります。

照明は、玄関だけ色温度を変えるのが効きます。廊下やリビングが2700Kなら、玄関は4000K。帰宅した瞬間に明るくなると、部屋に入る前の気分が切り替わります。人感センサー付きなら、両手が塞がっていても点きます。

匂いについては、消臭剤より換気です。玄関の扉を1日1回、5分だけ開ける。これで8割は解決します。靴そのものが湿っているなら、新聞紙を丸めて入れて、翌朝には抜いてください。

よくある質問

Q玄関に靴は何足まで出していいですか?

住んでいる人数×2足までです。一人暮らしなら2〜4足、4人家族なら8足が上限。それ以上は、季節外として別の場所へ移します。

Q下駄箱の上に物を置いてもいいですか?

トレイ1つまでなら問題ありません。郵便物、鍵、宅配物の3つを収める場所として使うと、リビングが散らかりません。

Q土間の奥行きが80cmしかありません。

奥行き25cmのオープンラックにすると、動作スペースが55cm残ります。扉付きは諦めてください。

Q傘はどこに置くのが正解ですか?

フック1つに1本です。傘立ては、2本以上入る時点で3本目が床に置かれます。

Q賃貸でも穴を開けずに鏡を置けますか?

突っ張り式か、下駄箱の扉に貼るタイプがあります。扉に貼るなら、幅30cm×高さ90cm程度が限界です。

玄関で削るのは、面積ではなく迷う時間です。靴を置く場所が決まっていれば、朝の5分は確実に短くなります。次は、ドライフラワーを1年中枯らさずに飾る方法をまとめています。

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