キッチン収納家具の配置術|引き出しと棚を出し入れしやすく

キッチン収納家具の配置術|引き出しと棚を出し入れしやすく

90cmシンクとコンロの距離
60cm作業台の奥行き
150cm吊り戸棚の下端

Q1. 引き出しと棚、どちらを多くすればいい?

引き出しです。キッチンの収納は、腰から下が見えない場所なので、しゃがんで奥を探す動作が負担になります。引き出しなら、開けて上から見渡せます。

目安は、コンロ下とシンク下を引き出し式にして、吊り戸棚だけ棚にする構成です。引き出し7割・棚3割で、取り出しの回数が減ります。

吊り戸棚は、扉を開けて物を出し入れする動作が2回あります。頻度の低い物だけを入れてください。

Q2. 引き出しの深さは、何cmで揃える?

3種類に分けます。深さ15cm、25cm、35cmです。

15cmはカトラリーと菜箸、25cmは鍋とボウル、35cmは米とストック品。この3段があれば、キッチンの8割は収まります。

深さ35cmの引き出しを全部に使うと、上段で小物が埋もれます。逆に全部15cmだと、鍋が入りません。

キッチンの引き出しを開け、鍋とボウルが深さ別に収まる様子
キッチンの引き出しを開け、鍋とボウルが深さ別に収まる様子

Q3. 吊り戸棚の高さは、どこが基準?

下端を床から150cmに合わせます。身長160cmの人が、かかとを上げずに2段目まで届く高さです。

150cmより高くすると、3段目は踏み台が必要になり、物を置かなくなります。低くすると、作業台の上が狭くなり、圧迫感が出ます。

奥行きは35cmまでにしてください。40cmを超えると、手前の物が影になり、奥が暗くなります。

Q4. シンクとコンロの距離は、どれくらい必要?

90cmです。この90cmが、まな板を置いて野菜を切る作業台になります。75cmを切ると、まな板がはみ出します。

120cm以上あるなら、片側に家電を置く場所ができます。炊飯器と電子レンジを並べても、作業台が残ります。

距離 置けるもの 向く間取り
60cm まな板のみ ワンルームのミニキッチン
90cm まな板+小物 標準的な対面キッチン
120cm以上 まな板+家電2台 ファミリー向け

Q5. ゴミ箱は、どこに置けばいい?

シンクの真横か、コンロの反対側です。作業中に体をひねらずに捨てられる位置が正解です。

床置きのゴミ箱は、幅25cm、奥行き35cmが標準です。この場所を確保するには、キッチンの通路が80cm以上必要になります。60cmの通路にゴミ箱を置くと、通れなくなります。

扉付きの収納に入れるなら、引き出し式のゴミ箱ユニットを使ってください。開けたときに袋が固定され、上から落とせます。

Q6. 家具を選ぶとき、何を確認すればいい?

4つあります。耐荷重、耐熱、耐水、そして脚の高さです。

引き出し1段の耐荷重は20kg以上を選んでください。鍋を10個入れると15kgになります。天板の耐熱は、炊飯器の蒸気を考えると100℃以上が必要です。

シンク下に置く家具は、耐水の化粧板か、防水加工の合板を選びます。突板は水に弱く、1年で膨らみます。

脚の高さは10cm以上。床下に掃除機が入り、梅雨の湿気が抜けます。

POINTキッチンの家具は、見た目より「水と熱に耐えるか」で選んでください。木の質感を出したいなら、天板だけ突板にして、引き出しの内側は化粧板にする方法があります。
キッチンの収納は、しゃがむ回数を減らすほど使いやすくなります。

配置を変えるときの順番

家具を入れ替えるときは、次の順番で動いてください。

1. シンクとコンロの距離を測る(90cmあるか) 2. 作業台の奥行きを測る(60cmあるか) 3. 引き出しの深さを3種類に分ける 4. 吊り戸棚に入れる物を決める(頻度の低い物だけ) 5. ゴミ箱の場所を決める(通路80cmを残せるか)

この順番を逆にすると、家具を買ってから動線が合わず、置き直すことになります。

よくある質問

キッチンが幅150cmしかありません。

引き出し式のワゴンを1台だけ入れてください。作業台を兼ねるタイプなら、幅60cmで収まります。

吊り戸棚を付けられない賃貸です。

突っ張り式の棚を、レンジフードの横に入れてください。耐荷重は10kgまでなので、食器は5枚までにします。

引き出しの中で物が滑ります。

滑り止めシートを敷いてください。100円ショップのもので十分です。鍋は重なる向きを揃えると、滑りません。

観音開きの扉が邪魔です。

引き戸か、片開きに変えてください。観音開きは前に90cmの空間が必要です。

キッチンの動線が決まったら、次は食品と冷蔵庫の整理です。あわせて読むなら、冷蔵庫まわりを整える収納家具とオーガナイザーとラックと可動棚で収納を増やす、書類とカードを整理するデスクまわりも参考になります。収納の記事は家具ガイドの04ブロックにまとめています。

The Short Version

  • 引き出しです。キッチンの収納は、腰から下が見えない場所なので…
  • 3種類に分けます。深さ15cm、25cm、35cmです。
  • 下端を床から150cmに合わせます。身長160cmの人が、か…
  • 90cmです。この90cmが、まな板を置いて野菜を切る作業台…
  • シンクの真横か、コンロの反対側です。作業中に体をひねらずに捨…

執筆

Artqo 編集部

ARTQOの編集部が、実際の使用者目線で家具の選び方と配置の知恵を綴っています。