インテリア
北欧風にまとめる配色と素材のルール
木と白を基調に、北欧インテリアを成立させる要素を整理します。
本記事は現在執筆中です。公開までしばらくお待ちください。家具の選び方やレイアウトのヒントを、編集部よりお届けします。
白は七割、木は二割、残りが差し色
北欧の部屋は、色の種類で成立していない。面積比で成立している。壁と天井、建具で床の見えている七割、木で二割、残りが差し色。この比率から外れると、木が壁から浮いたり、部屋が白いまま冷たく見えたりする。比率を決めてから家具を並べる順番が速い。家具が六点決まれば、残りを白で埋めるだけ。
壁の白は純白を避ける。蛍光灯や白色光源の下で純白は青い空を映し、季節の暖かさとは別の冷たさになる。オフホワイトなら木の黄みをそのまま受け止めてくれる。建具は壁より半段だけ暗くすると、窓からの光と壁の面が分離して奥行きが出る。ここは調節の効くところだが、半段を超えると壁の汚れが目立ちはじめます。
床は逆に、家具より明るい色を選んだほうが部屋が軽く見える。床が濃いと家具が浮き、床が明るいと家具が沈む。順序を逆にすると、どちらの場合も締まりません。配色を決める前に床の色を基準として固定しておくと、迷う工程が一つ減ります。
- 壁と天井は同一の白でそろえる
- 建具は壁より半段暗い
- 床は家具より明るい色を選ぶ
- 差し色は一色だけ、面積は五パーセントまで
樹種は二つまで、艶はそろえる
樹種を挙げるまでが長い。オーク、バーチ、ウォルナット…。実際には二つで足ります。バーチは白く細かで、光を穏やかに通します。他の家具と組み合わせても喧嘩しません。オークは木目が強めで、落ち着いた重みを持ちます。白い建具のそばに置くと壁と混ざるので、明るめのバーチを一片入れたほうが部屋が締まります。
樹種より重要なのが艶の統一です。テーブルの天板が光沢のあるもので、隣の棚が無塗装だと、視線の止まる場所で見え方が変わり、部屋が別物のように分裂して見えます。塗装でそろえるなら既存の色に寄せて番手を起こします。既存の色が分からないときは、日焼けした木材の写真を色の手がかりにすれば近くなります。
無塗装を推すなら、樹種も木目の方向もそろえます。バーチの縦木目とオークの横木目が同じ棚に混ざると、目は散る。仕上げを迷ったときは、無塗装より塗装のほうが調整しやすい、というのが実務上の結論です。
- 白一点的 材はバーチ、濃い目はオーク
- 光沢のあるものと無塗装を同じ部屋に置かない
- 塗装は既存色に寄せて番手を起こす
- 無塗装なら樹種も木目の方向もそろえる
差し色は一か所、面積は五パーセントまで
差し色は置く場所で効果が決まります。視線の止まる場所、とだけ決めて置けば外しません。テーブルに陶器をひとつ、玄関に枝ものを一束。面積の大きい原色のカーテンより、この手的小物のほうがよく効きます。色は最後に決める、が順です。
ラグやカーテンを差し色にするなら、面積は部屋の五パーセントを超えないこと。超えると色ではなく柄に見えて、部屋がうるさいと言われる原因のほとんどはここです。通販の画像で映り込みのよい色を選んで、あとで実物の色だと違うと気づく、という失敗も多い。実物は店で触った色のほうが確実です。
差し色は無彩色(白、グレー、ベージュ)と有彩色(テラコッタ、ブルー、芥子色)に分かれます。オフホワイトの壁と並べても浮かないのは前者。無彩色を差し色にするなら、建具と明度をはっきり分けます。同じ明るさだと混ざって色がないことになります。有彩色なら彩度を一段上げて、並木にない色を足します。
| 症状 | 最可能原因 | 先試すること |
|---|---|---|
| 部屋が白くのっぺりする | 壁と建具の明度差がない | 建具を半段だけ暗く塗って比べる |
| 木だけ浮いて見える | 樹種と艶がばらばら | 床の材に合わせて樹種を二つへ絞る |
| 差し色がうるさい | 面積が五パーセントを超えた | 大きい色を小物に置き換える |
| 白が青く見える | 光源の色温度が高すぎる | 二千七百ケルビン前後の灯りを選ぶ |
素材が色より強いときがある
同じ白でも布が違うと印象は別物になります。リネンの白は光を透かして木の黄みを消します。合成繊維の白は光を遮るので、白のまま重たく見えます。目の粗い白布は光を拾いすぎて、部屋がざらついた印象になります。壁とカーテンの白が同じでも、質感の方向が違えば全然違う部屋に見えてきます。
床が明るいパイン、壁が白系だと、派手な北欧になりがちです。床を少し暗くするか、壁に木目の下見貼り壁紙を採用すると、居心地の基準が変わります。素材を決めるまでは配色を確定させません。強い木目の家具を置くと、部屋の様子は一変します。テーブルのように木目の強い家具を足すなら、ほかの面はさらに静かにしたほうがよい。
よくある質問
北欧風には白が必ず必要ですか。
白を土台にしたほうが形は整います。ただし純白ではなくオフホワイトを推します。蛍光灯や白色光源の下では純白が青く浮いて見え、写真と実際の印象がずれやすい。壁が既に茶色なら、白い家具ではなく、明るい色の布と木で白の代わりを補うのが現実的です。
床と家具の樹種が違っても大丈夫ですか。
明度差が二段までなら問題ありません。北欧の室内は樹種を揃えるより、艶と明度で統一したほうが安定します。床が濃いなら家具を白木寄りに寄せる、という手も現実的です。
差し色はどこに置きますか。
視線の止まる低所、たとえばインテリアの置物が並ぶ棚の一角やテーブルの上が適しています。壁より低い位置に置くと部屋が広く見えるため、面積が小さくても効果は出ます。
無塗装の木製品でも北欧風にできますか。
無塗装でも北欧風は成立します。ただし無塗装は経年で色が沈むため、同じ材でも年差が出ます。色を揃えるのが難しいなら、塗装に統一したほうが手堅いです。床と建具で無塗装を使うなら、同じ表情の材を選ぶのが鉄則です。
既存の白い壁から北欧風にするには。
床、建具、布から入ると成功しやすいです。壁を塗り直す必要はなく、建具を半段暗い色にすれば、白の部屋が一気に落ち着きます。壁に傷や染みがあるなら、塗り替えより家具の側で調整するほうが費用最少で済みます。
The Short Version
- 比率は白七割、木二割、差し色一割
- 壁の白は純白でなくオフホワイト
- 建具は壁より半段暗い
- 樹種は二つ、艶は統一する
- 差し色は一か所、面積五パーセントまで
- 床を基準に家具と建具を決める