灯りを足す前に、置いているものの「面がどちらを向いているか」を見てください。向きがそろったほうが、光の当たった面の数が増え、部屋が明るく見えます。
素材で決める、色で決めない
照明は照らすだけでなく、影をつくる役割も持ちます。上から落とす光と、横から滑らせる光では、部屋の印象がまったくちがいます。
陶器和炻器の差は手ざわりの粗さで分かります。釉薬をかけるものは滑らかで、無釉はざらつきます。同じ大きさでも、手に持ったときの重さが違います。
- 植物は日当たりと水やりで調子が決まる
- 生花は七日ごとに替えられる器を
- 床材は目の幅で広さが変わる
- 真鍮は暖色、シルバーは寒色に寄る
- ガラスは手前、陶器は奥

金属は映り込むぶん、背景の色を引きずります。真鍮は暖色寄りに、シルバーは寒色寄りに見せます。同じ部屋に置くなら、飾る側ではなく、飾られる側の色を見ましょう。 ソファ、インテリア家具、庭の園芸道具と土の袋、実際に座って確かめる も合わせて見ておくと、選び方の幅が広がります。
失敗しやすい3つの場面
素材の色は年月で変わります。最初に選んだときの色と、5年後の色では別の家具になります。
木は導管の幅で表情が変わります。同じ材でも導管が密なものと疎なものは、塗装の食い方まで違います。年数が経つと濃く沈むので、直射日光の当たる窓辺は避けたほうがいい。
| 要素 | 見方 | 部屋の印象への働き |
|---|---|---|
| 器の中身が小さく見える | 器の深さが足りない | 水を3センチほど入れて高さを確かめる |
- 窓辺に背の高い家具を置かない
- 主光源は1つに絞る
- 影をつくる灯りをもう1つ足す
- 陶器和炻器は奥、ガラスは手前
- カーテンの丈は床の1センチ下

季節や生活変化で入れ替えるもの
風の通り道から考えると、家具の位置はほとんど決まります。窓と扉の位置を基準に置いていきます。
ガラスは光を通すので、奥の景色がそのまま残ります。白いカーテンを通して見たときに濁るかどうかで、器の印象が決まります。
| 要素 | 見方 | 部屋の印象への働き |
|---|---|---|
| 空気 | 窓と扉の対角線に背の高い家具を置かない | 風が通ると夏の暑さがこもらない |
- 窓辺に背の高い家具を置かない
- 主光源は1つに絞る
- 影をつくる灯りをもう1つ足す
- 陶器和炻器は奥、ガラスは手前
- カーテンの丈は床の1センチ下

最初に決めること、空気をつくるもの
照明は「照らす」だけでなく「影をつくる」役割も持ちます。天井へ向けるか、壁へ滑らせるかで、部屋の印象は別物になります。
照明をひとつの光源にまとめると、手元だけが明るくて部屋の隅が沈みます。天井の主灯は広めに、床置きと壁付けをひとつずつ足すと、影が二つできて奥行きが出ます。
- 窓辺に背の高い家具を置かない
- 主光源は1つに絞る
- 影をつくる灯りをもう1つ足す
- 陶器和炻器は奥、ガラスは手前
- カーテンの丈は床の1センチ下
明るさ以外の基準、光の向きと色
素材の手触りは、光の量と同じくらい存在感を持ちます。近づいたときの印象は、日焼けした木材と白い樹脂でまったく違います。
植物は、日当たりと水のやり方で調子が大きく変わります。日光の強い窓辺と、北側の隅に同じ種類を置いてみると、必要な日射しの量が一目でわかります。
| 要素 | 見方 | 部屋の印象への働き |
|---|---|---|
| 部屋が沈んで見える | 照明が一方向からしか当たっていない | 主光源を1つに絞り床置きか壁付けの灯りをもう1つ足す |
- 床と壁の色は最初に決める
- 窓辺の直射日光を避ける
- 椅子は窓から離して壁沿いに置く
- 生花と造花は器で使い分ける
- 金属の音より木の音のほうが特徴が薄い
よくある質問
鏡はどの高さに掛ければ部屋が広く見えますか
結論は、床から八十センチの高さに正面から置くことです。・顔と部屋の両方が同時に映る高さなので、座った目線でも立った目線でも使えます・上にかけすぎると天井が映って部屋が狭く見え、下げすぎると全身が映りません
照明はひとつに絞ったほうがいいですか
結論は、主光源をひとつに絞ったうえで、影をつくる灯りをもうひとつ足すのがよいです。・天井灯は広めにし、床置きか壁付けをひとつ加えます・手元だけが明るくて隅が沈む状態を避けるためです・同じ系統の光を二つ重ねると影が消えるので避けます
生花と造花は、どう使い分ければいいですか
結論は、質を揃えるなら生花、量を揃えるなら造花です。・生花は七日ごとに替えられる花瓶を、造花は趣のある器に入れて飾ります・造花は埃と直射日光で色がかすれるので、窓から離して置いてください
小さな部屋で装飾を増やしてもいいですか
結論は、装飾を三つまでに絞ることです。・小さい部屋では量より高さで差をつけます・一つ目の装飾は目線の高さより上に置きます・床に近い位置には物を置かないほうが部屋は広く感じられます
照明は1つに絞ったほうがいいですか
結論は、主光源は1つに絞り、影をつくる灯りをもう1つ足すのがよいことです。・天井灯は広めにし、床置きか壁付けを1つ加えます・手元だけが明るくて隅が沈む状態を避けるためです・同じ系統の光を2つ重ねると影が消えるので避けます
鏡は正面に掛けるよりも、横向きに置いた方が部屋は広く見えますか
結論は、床から80センチの高さに正面から置くことです。・顔と部屋の両方が同時に映る高さなので、座った目線でも立った目線でも使えます・上にかけすぎると天井が映って部屋が狭く見え、下げすぎると全身が映りません
白い家具は、電球の色によって印象がまったく変わりますか
結論は、変わります。・照明の色温度で、同じ白でも黄みを帯びたり青白く見えたりします・店内で選ぶときは、その店の照明の下で見える色を基準にしてください・2700ケルビンなら布は暖色寄りに、4000ケルビンなら白が立ち上がります
The Short Version
- 空気は家具の隙間を通る
- 主灯は広め、影の灯りはひとつ
- 鏡は床から八十センチ
- 装飾は三つまで
- 季節のものは箱にしまう